銀色夏生さんのはなし

もしその人のことをあこがれで,かつ表現者として好きならば,おそらくその人が実際に話すろことを見るのは,よろしくないのかもしれません.

みなさんは,銀色夏生さん,ご存知ですか.詩人,エッセイスト,写真家です.

詩人業界(っていうのがあるのかしらないけれど)とは,少女的な恋愛的詩ばっかり書いていて,あまり仲が良くないといわれています.

村上春樹さんも好きなので,おそらく僕は,そういう既存の勢力にとらわれない人が私はきっと好みなのです.たぶん,ロックだからです.

まあそんなわけで,銀色夏生さんの(そして少しがっかりした)話をしたいのです.

どれぐらい好き(だった)かといいますと,自慢ではないですが,私は銀色夏生さんの詩集の,わりとしっかりしたコレクションを所有しているぐらい好きです.普通の市立図書館では及ばないぐらいのコレクションです.もちろん,もっと多きな府立図書館ぐらいには負けるかもしれません.彼らは私のミニマリスト熱にも負けず,まだひっそりと押し入れに眠っています.時折思い出したように掘り出しては読みます.

だけれども,『銀色夏生の視点』を読んだ時,僕はちょっとがっかりしました.その,人らしさに,がっかりしたのです.

この本は,銀色夏生の,雑誌編集者との対談を書いています.僕は今まで,なぜか彼女のエッセーを避けて,ほとんど詩集だけを読んでいました.だから,彼女がどのような話し方をするのか,普段何を語るのか,考えてもみなかったのです.

この本は,ある意味ではタイブレイカーだったのです.そして,わざわざブレイクする必要はなかったのです.ただ,市立図書館をうろうろしていたときに見つけてしまったが最後,読まざるを得なかったのです.彼女が何を語るか,知るしかなかったのです.

その結果がこれです.これというのは,『がっかりする』ことなのです.私の(詩から勝手に作り上げた)銀色夏生さん像は,まあ言えば「不思議系少女」です.だけれども,対談の中の銀色さんは,もうすでに人なのです.名詞と助詞と動詞と形容詞を使って,普通の言葉を普通に語る普通の人なのです.すべてが打ち壊された感じです.詩的要素がないのです.

好きな歌手などがいて,特にライブに行く皆さんは,何を考えているのかそういう意味ではよくわかりません.あるいは自ら夢を打ち壊しに行くようなものになるかもしれないのです.彼らが歌っていない姿を見て,好きだというのは,その歌が好きであることと,必ずしも一致しないであろうということを,ここに高らかに警告させていただきます.CDで止めておきましょうよ,と.おせっかいにも.

···この経験にアップサイドがあるか.これで心置きなく,詩集を捨てられることでしょうか.

銀色夏生の視点
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