「小論文樋口式批判」批判

樋口式小論文,お好きですか.

樋口式小論文作成法,みたいなものがあるんです.これは,樋口先生(樋口裕一氏)が提唱している方法で,

1.ある問いがあれば,Yes.Noで答えよ

→例えば「花見について書きなさい」というものがあったら,「花見の場所取りは是か非か」というように論点をYes/No問題に帰着させる.花見について書いてるしね.

2.[確かに]で反対意見を一瞬拾い,[しかし]で反証せよ(相手の反論を予期せよ)

→花見の場所取りについて反対だ.
確かに,花見には例えば会社の人々と親睦を深めるという効果があり,そのために場所が必要だということを考えれば,花見で場所を取ることは必要に思うだろう.
しかし,まず,花見の場所の取り合いによって,その日の早朝から寒い中,新入社員が場所取りに行かなければならない,という背景もある.これは,親睦を深めるための花見とは正反対の,職権や立場の乱用,言い換えれば,パワハラであるだろう.これは社会的に認められない.

というように.

まぁこういう二つです.僕はこれに,English Essayの書き方のルール

3.反証の理由は三つ以上挙げよ

4.型どおりにかけ,そして内容で勝負しろ

を加えて,黄金の4法則と呼んでいます.

それで,よく見るとそれに対する批判みたいなものもちらほらです.よくまとめてあるのがこちらの「科学を愛す教員」さんのブログです.

小論文 樋口式批判考|科学を愛す教員のブログ : http://ameblo.jp/geographicalthinking/theme-10084740796.html

まあ僕は別にバリバリ研究者というわけでもないし,どちらかといえば書くことが下手でこういう練習をしているわけなので,大きな声では言えませんが,樋口式批判考を批判するとすれば(というより,利点が欠点を上回っているというべきか),以下の点を評価してもいいと思います.

というか,むしろそここそが大切なのであって,ほかのことは些末なこと(読み飛ばしていいこと,どーでもいいこと)に過ぎないのではないか,と.

a) 文章には型がある.

→そもそも新聞とか読まない人は知らないやつ.

b)自分の言葉,というものは論証には存在しない.書き手のために書け.

→国語教育で誤解して教師が教えるやつ.「自分の言葉で云々」というのは,文学の世界だけ.文学の世界とは,日常生活の言語活動の至極一部.

 c)オリジナリティは内容で示せ.書き方で示すな.

→書き方がいくら偉くても,内容がないとダメ.樋口先生はちゃんとその辺も指摘しています.

d)小論文はゲームである.命題に対し,Yes/No,どちらでも書けるようでなくてはいけない.

→もちろんYesと賛成する方が簡単ですが,Noといえる(少数派に回れる)ような思考も必要である.樋口先生はYes/Noの双方を検討し,書くように勧めている.

この4つは少なくとも,評価されていいし,樋口先生が「確かに~しかし」で示したいこと(書き手を意識せよ)も網羅していると思うのです.

樋口式で変な文章を書いているひとは,その辺をしっかりと理解していないか,変な人が教えているのでしょう.あるいは書き足りないか,そういう感じです.

結局,型にはまった思考ができなければ,それを超えていくこともできません.フレームがなければ,あ,これはフレームから超えている!おれは枠を超えている!と思えないでしょうから.思考という取り留めないものを,共通のフレームで提示するのが小論文だ,ということを,忘れているのではないかと思います.

どうよ?

※ちなみにこれは樋口先生の初期のころ?の本で,父から誕生日祝いとして昔もらったものです.どんな家だよ!でもこれを読んで考え方が一気に変わったし,大学に受かったことを思うと,感謝感謝です.

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