渇き

爆破音が,右耳から聞こえてくる.僕は民家の壁を遮蔽物として,敵の発砲が終わるのを待っている.手が汗ばんでいる.ギュッと握ると,その丸みを帯びた部分が食い込んでいたい.もう2時間も,ずっと握りしめているのだ.

僕は,敵の戦車が通りすぎたことを確認すると,ストップボタンを押して,クーラーの温度を少し下げる.コントローラーの汗をTシャツの袖で拭いて,コントローラーを握りなおす.ええと,そう,戦車.

僕は戦車の視界に入らないようにしながら,前進する.もうかなりヘッドショットを決められるようになってきた.戦車に向かってスモーク・グレネードを投げておく. 続きを読む

ナンセンス

【文体練習:料理番組 ~ナンセンスを添えて~】

みなさん,パラノイア.今日は,マッチ棒と一緒に,エンジンバルブに納豆を起業しましょう!

まずはゴルゴンゾーラを説きます.次に,クランクシャフトを短く殴打して,スタンプを発射したら,数多くあるスリッパの電気をめそめそと観察します. 続きを読む

Pokemon GOのある風景

ルーマニアではすでに始まっているPokemon GOの配信.今日は,ポケモントレーナーのTNさんに会った後,一緒にちょっと街を歩いた.

あらかじめ説明しておくと,Pokemon GOとは,

  1. 携帯電話を使って
  2. GPS機能をつかいながら
  3. 実際の町中に出現するポケモンを捕まえたり
  4. 実際に歩いて育てたりする
  5. アプリ

のことであります. 続きを読む

舌貧乏にもほどがある

舌貧乏な人は,ある意味では得…かもしれない.

日本食が手に入りにくい地域で住むと,シンプルなものが恋しくなる.昔,大学のS先生とK先生が梅干しと岩のり(ごはんですよ,みたいなもの)を持ってきてくださった時には,涙をちょちょ切らせながら食べたものです.それに付け加えるなら,例えば焼きそば,カレー,うどん,ソース,中華のもと.これは持ってきたほうが良かった.カレーはいろんな人にねだって分けていただいた.ソースはもう2年ぐらい食べていない. 続きを読む

聴覚優先について

[文体練習:校長先生の場合]

えー,みなさんは,「聴覚優先」とか,「視覚優先」とか聞いたことがありますかな?そうですなぁ,少しむずかしい言葉ですな.「聴覚」というのは,聴く力で,「視覚」というのは,見る力のことであります.えー,それでですね,人には,それぞれ得意不得意があるわけです.諸君のお父さんが野球が得意で,お母さんがお料理が得意,というようにですな.聞くのが得意な人を「聴覚優先者」,見るのが特異な人を,「視覚優先者」といったりします.

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障がいとはいえない「見えない不便さ」について

別に同情してほしいわけではない.ただ,そういう人がいるかもしれないと,知ってほしいのだ.

知人の中でも,知らない人が多いと思うけれど,僕は左目がほぼ見えない.5歳の時,滑り台から落ちたのが原因で,視力を失いかけた.視神経が潰れてしまっていて,眼鏡をかけても矯正できないのだ.僕はメガネをかけているけれど,左には度は入っていない.

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