バリカンをください(いややっぱりいりません)

散髪をして,変な髪型にされることがある.そもそも頭の形がおかしいからか,普通に切っても変になるらしい.「こりゃ参ったねぇ」みたいなことを,散髪屋のオヤジに言われたこともある.

今回もそれに相当する.

いろんな人から「え?笑」とか「髪の毛切りましたね笑」,「かっこいいじゃないですかw」みたいに言われて,内心傷ついている.自分ではもう何度も見た髪型だから,別に切ったとか切ってないとかどちらでも良いんだけど,どうやら長い髪型のほうが似合うと考えてくれる人たちにとっては,この短い刈り上げカットは違和感満載らしい.

いやはや.

そもそも,床屋というのは変な場所だ.いろんな人が言っていたけど(そう,伊丹十三も言っていたけど!)途中まではすごくいいのである.「おぉ,いい髪型だなぁ」と,だいたい工程の70%が終了したところまでは思う.そこからの大逆転.ナイアガラの滝壺に落とされたような気持ちだ.落差がすごい.床屋を出る頃には,「あぁもう床屋なんて行きたくないなぁ」なんて思っている.

話しかけてくる床屋はもっと嫌いだ.だけれども,いつも仏頂面だからか,あんまり話しかけてくる人も最近は減った.無表情の特権といえよう.

そんなわけで,僕は床屋にもう行きたくない.自分に絶対的に合うような美容師さんを探そうか.それは私の懐事情にはいささか辛い.誰かバリカンをくれないだろうか.もう自分で買ってしまおうか.でもそうなると,本当に僕は自分の家から出なくなってしまうだろう.

床屋に行くことでさえ,僕にとっては社会との交流の一部なのであるから.

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言い換えれば世界はかわるらしい

同業のMPさんと話していて,今の仕事が一段落ついたら無職になっちゃうね,という話になった.僕もそうだよ,と言ったら,「実家に帰るなら,パラサイトシングルだね」と言われた.

パラサイトシングル.なんとも嫌な響きだ.

「でも昔はさぁ,親子の同居は普通だったんだから,これはもう『親孝行同居』って言ってもいいじゃないかな?」

「それ面白いね.」

ということで,幾つかMPさんと作った「言い換えれば世界がかわる言葉」を紹介します.

  • パラサイトシングル→『親孝行同居』
  • ニート→『自宅警備員』(これはよく使う)
  • フリーター→『社会の便利屋』(MPさん作.秀逸.)
  • 腐女子→『博愛主義者』(BLも愛せる)
  • リストラ→『第二の人生の始まり』(MP),『ブタ箱からの解放』(neokix)
  • 治験のアルバイト→『究極の自己犠牲』,『俺が抗体だ!』

世界が少しでもいい方向に変わってくれたかなと思います.俺が抗体だ!

待ち合わせ

しとしとと雨が降っている.冬の終わりを告げ,春の始まりを祝福するような雨だ.だが,それがうれしいとは思わない.それもこれも,あまりに彼女が遅いことが原因である.

雨がしっとりと服を濡らしている.人が行き交うタイル地の薄暗い通路は,ドロドロになった水で汚れている.

ある瞬間から,目の前を横切って行く人々の歩みが,遅くなっていくように感じる.時間が引き伸ばされていく.10が20秒に,1分が5分になっていく.そして,人々が途切れのないループの中で歩いているような感覚がやってくる.

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コンスタンツァ訪問(3):街の様子

 

「あなた,ヴァーラ(Vară:夏)に来たら良かったのにねぇ.」

とコンスタンツァにいるときによく言われた.でもそうかな?僕は冬のコンスタンツァも好きである.

だから,愛するべきコンスタンツァの街について書くべきだと思う.

コンスタンツァ生まれコンスタンツァ育ちのM先生の説明によると,ここは昔,様々なお金持ちが住んでいたという.これはルーマニア国内で,コンスタンツァが大きな町としては唯一(だと思うけど),海に接しているからだと思う. “コンスタンツァ訪問(3):街の様子”の続きを読む

そんな身も蓋もない回答を望んではいない

「一番いい●●ってなんなんですか?」

「いやぁ,一番いい●●っていうのは存在しないんですよね.あなたに合うかどうかですよ.あなたに合えばそれが一番いいんです.」

みたいな回答を最近良く見かける.現代のような選択が豊富にある世の中にあって,確かにこだわりの一品を見つけるのは至難の業である.でも,「あなたに合うもの,それが一番」というのは,端的に回答への逃げである.

手っ取り早く,ボールペンについて考えてみる.

私がおすすめするとすれば,確実に【Parker IM】シリーズをおすすめする.こちらは万年筆の老舗パーカーの低価格帯(!)のボールペンで,一本2000円弱とお高いが,ありとあらゆるボールペンを凌駕している.適度な重み,かき心地,そういうものが感動さえ呼び起こすのです.

「じゃぁ,もし買ってみて,全然よくなかったらお前責任とれるのか」

ということになる.だけれども,よく考えてくださいよ?アドバイス求めたのはあんたでしょうが.大体のアドバイスは,「物は試しに」ぐらいで受け取るのが良いのです.やってみて,嫌なら私に頂戴ってなわけです.無知を責任転嫁するなんて,無礼も甚だしい.

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レディーファースト

うまくいかないもんだね,レディーファーストって.
ヨーロッパに行くんだからってなわけで,来る前からちょっと意識していたけど.こちらに来たら,ルーマニア人男性なんかあんまり気にしてないみたいだね.

でも,ドイツのケルンに住んでいた人から聞くと,どうやらだいぶ大切だとか.その人は何年かドイツにいて,完璧な紳士になったとか聞いています.

一方,アメリカに旅行した人から聞いた話だけど,女の人にドアをあけたら「私がドアも開けられないように見えたの!?」って怒られたんだって.フェミニストってのは,たちが悪いね.

まぁそんなわけで,僕は老若男女かかわらずドアを開けるチャンスがあったらもうドアを開けるようにしていますよ.ちょっとドアボーイみたいに見えるけどね.まぁいっか,てな具合で.
それぐらいの気持ちのほうが,なんだか長続きしそうだしね.

コンスタンツァ訪問(2):名所旧跡

さて,コンスタンツァ.(一昨年のクリスマスシーズンにコンスタンツァに行った時の話の続きです.)

Mさんのお母さまは非常におおらかな人で,フランス語を話す.僕はルーマニア語もフランス語も出来ないから,たどたどしく英語やらルーマニア語やらを混ぜて,なんとか話す.部屋が一つ開いているというので,泊めてくれるという.非常にありがたい.

着いたらすぐに,散歩に連れて行かれる.そこで,Mさんの学生さんであるIさんと対面.高校生で,妹と同じ年だという(が,やはりIさんのほうがめいいっぱい年上に見える).その日はカフェに行き,解散となる.

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夜のカジノ・コンスタンツァ(今は使われていないとか)

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